ズボラでも維持できる整頓のコツ

 今の部屋に引っ越しする前は、時間がないのを理由に散らかし放題でした。いわゆる「汚部屋」まではいかないにしても、収納にモノが入りきらない状態がデフォルト。忙しいから整理整頓する時間がない。しかも、忙しいというストレスを解消するために本や小物、服をどんどん買ってしまう。散らかしスパイラルです。

 ずーっと「片付けなきゃ」「散らかってるのがいやだ」「なんとかしなきゃ」と思い続けてるんです。これがかなりキツい。会社を辞めてフリーになった時、家にいる時間が劇的に増えたので少しずつ片付けを始めました。

 まず手をつけたのがキッチン。必要なものと不要なものの区別がつきやすいので、いらないものをどんどん捨てられる。比較的せまいので数時間で終わって達成感もある。片付けができなくて困っている人は、まずキッチンやお風呂、トイレなどから始めるといいと思います。明確に境界があって、区切りをつけやすいのが最大のメリットです。


 キッチンの次に手をつけたのが、メイク用品。古くなった香水や合わなかった基礎化粧品、パック、クリーム……。捨てるものは山ほどあります。残すものを選別して、後はまた収納するだけ。でも、以前のように全てを並列に収納すると、奥の方にいらないものがたまってまた同じことの繰り返しになります。

 全ての収納に言えることですが、いくら整理整頓して見た目がきれいでも、使いにくいとあっという間に散らかりはじめます。使う時の動線をよく考えてから整理整頓する必要があります。その際に守るべきことは次の3点。

  1. 全てのモノが2アクション以内に取り出せるように
  2. 使用頻度の高いモノから取り出しやすい場所を確保
  3. 用途別に分類する


 特に1はとても重要です。恒久的な片付いている状態に必要なのは、「使ったら戻す」こと。取り出すためのアクションが多ければ多いほど、戻すアクションも同様に多いのは当たり前。すると、戻すのが面倒になってつい別の場所に置いてしまいます。モノをなくしやすい人は、戻す場所を決めていないか、戻すためのアクションが多い傾向にあるはず。

 2、3は個人差があると思います。どれが使用頻度の高いものか、用途別に分けるとどうなるか、そして2アクション以内に取り出せるように収納するにはどうすればよいか。考えるのに少し時間がかかるかもしれませんが、この準備さえしっかりしておけばなかなか散らかせない。後は収納のキャパシティを越えないように定期的に要・不要の管理をすることです。特にお化粧品のサンプル、服、本は増えやすいのでマメに管理を! 私は服の管理がまだちゃんとできませんが…。



 ちなみに、わたしのお化粧コーナーは下の画像のようにしています。ちょっと汚いんだけど…。仕切りのない箱状の棚のサイズに合わせて、商店街のなんでも屋さんで買ってきた引き出しを組み合わせました。どの引き出しに何を入れるかさえ決めればあとは放り込むだけ。それでも、チークだけ、リップだけ、と用途別になっているから散らかっては見えないのが不思議です。

 中身が見える樹脂製の収納道具は安っぽいのでそれまで避けていましたが、整理整頓を最重要課題とするとこの方が好都合なので見た目は我慢しています。メイクする時以外は箱には蓋をしているので外から見えないし。この状態にしてから3年経ちますが、秩序を保てています。ホッ。

 散らかった部屋はストレスの原因になります。わたしは前の部屋に住んでいる時に少しずつ片付け始めましたが、全てを片付け終える前に広い部屋に引っ越すという飛び道具を使ってしまいました。部屋を片付けたいけどなかなかできない、モノが捨てられない、そんな自分がいやだ、という状態に陥っている方は引っ越しという選択肢もいちど考えてみるとよいのではないでしょうか。

 時間的、金銭的に引っ越す余裕がない方にはこの本がおすすめ。タイトルがアレですが、片付いた部屋を維持するための考え方が書いてあります。読んでる最中にもう片付けたくなる。これをすすめた人が5人ぐらい捨て魔に変身しました。よかったら。

ガラクタ捨てれば自分が見える―風水整理術入門 (小学館文庫)

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